仙台市市民文化事業団 芸術文化事業情報サイト
HOMEこれまでの催し > せんだいにあったもの

企画展「せんだいにあったもの」

終了しました。

会期:2012年3月24日(土)-4月1日(日)
時間:7:30~22:30
会場:仙台ファーストタワーアトリウム(仙台市青葉区一番町3丁目1-1)
主催:財団法人仙台市市民文化事業団
入場無料

[ 用途の中に「美しさ」を見出す ]

土師器(仙台市教育委員会 所蔵)
ほうき(仙台市歴史民俗資料館 所蔵)

実用性から生み出されたかつての道具類。それらは用途に忠実で、そこには装飾や作り手の自己表現は一切存在しません。与えられた役割を確実に果たすための、「素材」と「形」。無駄のないその姿に、私たちは一つの「美しさ」を見出すことができるのではないでしょうか。

本展は、仙台市教育委員会や仙台市歴史民俗資料館が所蔵する考古・民俗資料により構成されます。仙台のさまざまな場面で使われてきた多様な時代の道具類は、実用品として必要としなくなった今、一つの〈もの〉として向き合うことができるようになりました。時間の流れの中で生まれた風合いの中に立ち現れる「〈もの〉本来の美しさ」には、「つくられた美」にはない強さが感じられます。

展示品を見立てたのは、独自の審美眼に定評のある坂田和實さんです。坂田さんは私たちに、市場価値でもなく、美術的価値でもない、また一つの違う価値観を提示します。もっと自由に、もっと寄り添うように、目の前の〈もの〉に触れること。その見方に気づくことで〈もの〉の味わいがさらに深まり、私たちは鑑賞におけるいつもとは違う視点を新たに知ることになるでしょう。

美しさって、何だろう―
本展は、それに対する一つの提案です。既定の価値観に依拠するのではなく、自分自身の中に判断するための価値基準を持つこと。

それはきっと、私たちの日常をより豊かにしてくれるのではないでしょうか。


■展示コーディネーター:坂田和實
1945年、福岡県生れ。上智大学卒業後、商社勤務を経て、1973年、東京・目白に古道具屋を開く。以来年に数回、海外へ仕入の旅に出かけ、ヨーロッパ、アフリカ、朝鮮、日本、南米など、さまざまな国の品物を扱う。1994年、千葉県長生郡長南町に美術館as it is(設計=中村好文)を開館。主著に『ひとりよがりのものさし』(2003年、新潮社)、〈とんぼの本シリーズ〉に、『骨董の眼利きがえらぶ ふだんづかいの器』(共著、2002年、新潮社)がある。現在、「古道具坂田」主人。